観測データから灰色かび病の発生予測を開発中です

これからの季節、冬の栽培が本格化してきます。
作物の順調な栽培のために、注意しないといけない項目の一つに病気発生があります。

普段から常に病気の発生に注意していないと、すぐに作物に病気が発生しませんか?
発生した病気に即座に気づいて対処しなければ、病気が全体に転移してしまいます。
全体が病気になってしまったら、もう手遅れ。大打撃を受けてしまいますね。

なので、病気が発生していないか常に注意する必要があります。
でも、病気を気にして常に目を光らせておくのは大変。
そこであぐりログでは、測定した環境データから病気の発生を予測するシステムを開発中です。
病気が発生が予測できれば、重点的に病気に注意できるようになるので、負担も軽減されます。

開発では、ナス科の灰色かび病を検査システムを開発しており、後に他の作物でも展開していく予定です。
ここでは、病気発生予測システムの開発過程のお話をします。

灰色かび病とは?

灰色かび病は、糸状菌による植物の病害です。
発生条件は、15℃~25℃前後で、多湿だと発生。
作物は、トマト、ナス、ピーマン、キュウリ、イチゴなど多くの作物に寄生。

病原菌によって引き起こされるので、発覚した場合は発生個所を取り除き施設外へ搬出、多湿にならないように水分除去を行う必要があります。

このような条件と観測データを比べて、病気が発生していそうな時をある程度予測可能だと考えています。

実際の計測データで調べてみる

実際にトマトの圃場に設置されていたログBOX3台の計測データを使い、検査を行ってみました。

検査方法は、ログBOXで収集した過去数時間分の温度や湿度などを抽出し、計算を行うことで病気が発生している確率を数値化しています。

下記のグラフは、2017年11月1日~2017年11月30日までの発生予測グラフです。

11月9日、11月15日、11月19日付近で全てのグラフが上昇しているのが確認できます。
このように病気発生確率が一定の数値を超えたら注意を促す事が出来ます。
計測したデータを検査にかけて病気が発生していそうかお知らせを行うことで、生産者様の負荷を減らせるように開発を進めています。

栽培品目を登録することで、利用できるようになります

あぐりログでは、設定画面からどんな作物を育てているか登録できるようになっています。
あぐりログ設定→ユーザー情報→栽培品目から設定を行うことができます。

現在はナス科の灰色かび病の検査を研究していますが、
精度を上げながら、様々な作物にも展開していく予定です。

栽培品目を登録することで、新機能を最初から使えるようになります。
まだ新機能の公開前ですが、是非先に栽培品目を登録してみてください!!