実測値を用いて精密な振り返りを。あぐりログの3つの過去データ確認方法を解説。

 

今回はあぐりログにおける[過去データの利用方法]についてお話ししたいと思います。温室向け環境モニタリングサービス「あぐりログ」では、キャッチコピーである【5分で始める、スマート農業】の通り誰でもカンタンに、スグにリアルタイムでの環境モニタリングを始めることができます。

このリアルタイムモニタリングで実際に画面に出力される環境データは、圃場に設置されたログBOXによって計測されたものです。センサによって計測された環境データは5分ごとに専用のサーバにアップロードされ、その値を利用者の皆様にはグラフなどに整形された形でご確認いただけます。常に5分毎にアップロードされるこの環境値データはもちろん365日24時間リアルタイムで確認可能です。

 

さて、アップロード後の環境データはその後どうなるのでしょうか?1週間前や1カ月前、はたまた1年前の環境データは破棄されるのでしょうか?

あぐりログでは過去データを消去することなくサーバに蓄積し、利用者の皆様にはいつでも過去にさかのぼってデータを確認頂く事が可能です。過去データの確認方法は大まかに分けて3つです。まず、あぐりログのハウスモニタ画面内で月日を操作すれば過去に遡って環境値データを確認できます。また同画面上から年月日を指定して指定期間の計測データをCSV形式でダウンロードすることも可能です。そしてCSVファイルでは扱いづらい、という方には画面のスクリーンショットを撮影して表示グラフをそのままご利用いただくことも可能です。

それぞれのやり方について以下で解説していきます。

 

ハウスモニタ画面で過去データを確認

ハウスモニタ画面から直接年月日を操作し、指定の日付の環境値グラフを表示する方法です。ハウスモニタ画面左上「agrilog」のロゴの真下に、〇〇〇〇-〇〇-〇〇の形式で当日の年月日が表示されています。

ここをクリックすると、カレンダーが出現します。このカレンダーの中から環境データを確認したい日付を選択します。日付を選択するとハウスモニタ画面のグラフが再読み込みされます(これには数秒かかることがあります)。再読み込みが完了すると、選択した日付の環境値データのグラフが表示されます。なお、〇〇〇〇-〇〇-〇〇の形式の横にある「<」「>」のマークは前日、翌日への移動ボタンです。前日や前々日など当日の日付からそう遠くない日付のデータを確認したい場合は、こちらを使用したほうが便利です。

このようにあぐりログでは、ボタンを数クリックするだけで指定の過去データをいつでも確認できるようになっています。

 

CSV形式でダウンロード

あぐりログではハウスモニタ画面で直接確認するほかに、過去環境値データをCSV形式でダウンロードしお手持ちのPC内や印刷して紙の資料としてご利用頂く事も可能です。

CSV形式でダウンロードしたい場合は、ハウスモニタ画面右上に[ファイル出力]というボタンが用意されているので、こちらをクリックします。すると過去データを出力の対象となるハウスと、対象期間を設定する画面が表示されるので、対象となるハウスとダウンロードするデータの開始日と終了日を選択して下さい。選択が終了したら[OK]を選択しします。CSVファイルのダウンロードが開始されます。

 

スクリーンショットを撮影してダウンロード

こちらについてはあぐりログに搭載されている機能ではないのですが、過去に「グラフ画面を他のソフトで利用したい」「話し合いや勉強会でグラフを紙媒体化して使いたい」「覚え書き用として画面を保存しておきたい」との声を頂いたので、各ブラウザ毎に当ブログやあぐりログユーザーフォーラムにてその方法を解説しております。スクリーンショットを撮影しダウンロードすれば、計測データのグラフをそのまま画像としてLINEやメールで送ったり、印刷して資料として用いることができます。是非、以下の記事をご覧になってみて下さい。

 

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なおMacOS版safariでは、BrowseShot(https://itunes.apple.com/jp/app/browseshot/id615916400?mt=12)というアプリケーションで画面全体のキャプチャが可能なようです。こちらは弊社にて動作確認は行っておりませんのでご紹介はできませんが、ご参考にして頂ければ幸いです。またモバイル版に関しましては、iPhoneなどスマートフォンに標準搭載されているスクリーンショット機能が使えるかと思います。

 

まとめ

栽培のチャンスはそう多く訪れるものではありません。もし仮に1シーズンごとにしか勝負できないとなれば、20歳台から農業を始めたとしても、数十回しか栽培のチャンスは訪れないということになります。栽培の生産性を素早く向上させようとすれば、できるだけ少ない試行回数でノウハウが見えるようにする必要があります。いわゆる経験値や感覚値が環境制御などの判断材料に用いられがちであった農業の現場に、実測値である計測データをプラスすることで、より精密な話し合いや振り返りを行うことが可能になります。それによって最適なPDCAサイクルを構築し、生産性の向上(作業効率や収量・品質の向上、事故リスクの低減)を実現することができると我々は考えています。

実際にあぐりログによって計測したデータを仲間同士の振り返り(話し合い)に用いたユーザー様から、以下のような声を頂いております。

他の生産者とのグラフの比較で、他ハウスが夜明け前に加温開始している様子が確認し、その目的を知ることができました。経験や勘、継承したノウハウで行っていた環境の制御がデータとなって目に見える形で表れるため、話し合いの中で今まで曖昧になっている部分が言語化された。

以上のようにあぐりログを導入することで単に圃場の環境がリアルタイムでモニタリングできるようになるだけでなく、過去データを出力し日々の振り返りや話し合いに用いることができます。またそれらのデータは実測値に基づく客観的なデータであり、振り返りや話し合いの内容をより精密にするものです。この記事ではあぐりログの過去データの利用方法についてまとめました。「計測データはサーバに蓄積されるって聞いたけど、実際どう使うの?」「過去データを出力できる機能があるみたいだけど、それって何の意味があるの?」と気になっていた方に、参考になればと思います。

 

その他、あぐりログについての詳しい事項機能については別ページに掲載しているので、是非ご覧になってみて下さいね。