自分の家庭菜園の土壌を調べてみたいな〜という欲求がふつふつと湧き上がって来ましたので、そこで調べた事を今日は書いてみようかと思います。
EC(電気伝導率)値を詳細に調べるのであれば専門機関に依頼して計測するので時間がかかります。が、大体どんな感じかが分かれば良いのであれば30分程度の所要時間で分かる簡易計測方法がいいかもしれません。
簡易測定方法の流れ
- 土対水を1:5の割合で混ぜる
- EC計で測定
- 測定値を補正係数で補正する
そもそも、なぜEC値を計測するのか
植物の生育に必要な栄養素の一つにN(窒素)があります。植物は土壌中の窒素―土壌中には硝酸態窒素として存在します―を吸収して育ちますが、窒素量が多くても少なくてもいけません。
- 硝酸態窒素が多いと→土壌、環境汚染の原因となります
- 硝酸態窒素が少ないと→作物が育ちません
硝酸態窒素を計測する方法はいくつか有るようですが、調べた限りでは大きく2つの方法があるようです。
- 硝酸態窒素を直接測る
- 硝酸態窒素計測値と相関関係のあるEC値を測る
1番目の硝酸態窒素を直接測る方法は、いわばリトマス試験紙のようなもので色相によって判断します。簡易的には人の目で判断するので個人差が出やすそうですね。素人目には2番目のEC値を測る方法の方が簡易的でも数値で現れるので理解しやすいように思いました。
EC計の調達
手軽にEC値を測りたいな〜とAmazonを検索していると、まあまあ手頃な価格でECメータが販売されていたので、今回はこれを使ってみます。
土壌EC値の簡易計測方法
検索エンジンで検索しまして、以下の2つを見つけました。
1つ目は岩手県農業研究センターの資料です。
(URLから類推するに、平成2年と3年の情報なので、現在だともっといい方法が有るかもしれません)
土壌 pH、 電気伝導度による衝易土壌診断
土壌p Fl,電気伝導度による簡易土壌診断 (追補)
2つ目は農林水産省の資料ですね。
土壌診断に基づいた適正施肥の目安(暫定)
今回は先に見つけた岩手県の情報で計測してみました。
計測してみた結果
詳しくやるのであれば、菜園から何箇所か土を採取すれば良いですが、今回はEC計の動作確認も兼ねているので1箇所から測定してみました。土表面から5cmぐらいの深さの土を採取しています。
結果は、補正値で0.26程度でした。この数値をどう評価するかですが、適正〜やや少なめなんでしょうか。作中の事を考えるとひょっとしたら窒素が少ないのかもしれません。
疑問点
調査するにあたって疑問に思った点を書いてみます。
- ECを計測する際に採取する土は畑のどの深さから採取するのが適当なのか
- EC値がこれぐらいであれば適当である、という指標があまり存在していない
畑のどの部分の土を採取するかは、栽培する品目によって変わるのかもしれません。
(きゅうりは浅く根を張るから表層近くのEC値を測る等)
もう少し調べてみたいところです。
EC値については「これ以上の値だとダメ」という指標は存在しますが、「これぐらいで適当である」という指標は見当たりませんでした。
こちらも引き続き調査ですね。
(補足)
和歌山県の情報でそれらしいものを見つけました。
最後に
と言う事で土壌中のEC値を計測し、そこで知り得た情報を書いてみました。
計測方法についてはまだ研究中の部分も多いようで、不明な点も多いように思います。またそこを解明するのが面白いかもしれません。
それではまた〜
追記
土壌中のEC計測につきまして、オプションであぐりログに対応しています。詳しくは、
をご覧ください。