2022年11月11日

土壌pFセンサについて

土壌pFセンサでは土壌水分量を計測することが可能です。
pfとは、水が土壌粒子に毛管現象で吸着されている強さの程度を、同等の力となる水柱の高さ(cm)の対数で表したものです。数値が大きいほど水分が土壌に吸着されている力が強く、植物の根はその水分を利用しにくくなる事を示します。

日射センサとEC水分量センサ、土壌pFセンサは拡張ボードが必要となります。既にどちらかが装着されている場合は、拡張ボードは装着済みです。

仕様

  • 計測範囲:0.81~2.9
  • ケーブル長:3m
  • 使用環境:1~50℃
    ※凍結する環境での使用はできません

 

設置方法

  1. 埋没場所の選定
  2. 圃場内でpFセンサを埋没する場所を選定します。

     

  3. 電源の引き込み
  4. 設置場所近辺に100VのAC電源を引き込みます。

     

  5. センサを水に浸す
  6. 先端のポーラスカップ部分のみをバケツ等の容器に入れ、ポーラスカップ全体が完全に浸るように水を注いで飽和するまで、2~3時間放置します。
    ※この時にセンサ上部の水を入れる栓口や表示器の接続口などに水が浸からないように注意してください。

     

  7. 穴をあける
  8. 予め測定する場所に直径18~20mm程度の棒などで埋設深さより2cmほど深く穴を開けます。そして、土壌とポーラスカップの密着性を高めるためにその穴に少々水を注ぎ込みます。

     

  9. 差し込み
  10. pFメータを測定対象の圃場にもちこみ、用意した穴に差し込みます。ポーラスカップと土壌の密着性を上げるため穴とセンサとの隙間に水を入れてください。
    ※ポーラスカップと土壌の密着性が悪いと正確な値が表示されません。

     

  11. ログBOXに接続
  12. 本センサのログBOXへの装着先は、電源供給用としてTM5、計測データ採取用としてTM3ソケットになります。
    センサ側コネクタに、TM3、TM5のシールが貼ってありますので、合わせて装着してください。
    ※平成31年4月より前に出荷されたpFセンサは、電源は個別にACアダプタからの供給となりますので、ログBOXとの接続は、TM3ソケットのみとなります

     

  13. ログBOXの電源を入れる
  14. ログBOXの電源を入れます。

     

  15. センサを電源に接続
  16. 平成31年4月以降出荷のpFセンサは、ログBOXから電源を供給する方式に変更となりました。
    平成31年4月より前に出荷されたpFセンサについてはACアダプタを100V電源に接続する必要があります。
    ※ACアダプタとコンセント部分をビニールなどで覆い、防水処理を行う必要があります。

     

  17. センサに水を注入
  18. pFセンサメータ上部のゴム栓を外して、上部から溢れるまで水を入れます。
    ※水中に気泡が存在すると圧力の計測制度が劣化する為、注入する水は脱気水がお勧めです。なお脱気水は水道水を一旦沸騰させ完全に冷ませば作ることができます。

     

  19. 表示調整
  20. 表示を0に調整pFメータの表示器にある▲ および▼ キーを同時に押して、表示を0に調整します。

     

  21. カバーをかける
  22. ゴム栓で栓口を閉じ、表示器をビニールなどで水がかかっても良いようにカバーします。
    以上で準備は完了です。

 

計測方法

計測された圧力は、表示器にkPaという単位で表示されます。
ログBOXは5分毎に本pFメータから圧力を電圧値というデータの形で採取して、pF値に変換して蓄積します。

 

注意事項

①埋設されていない上部から水面が見えなくなったら、水を補充してください。センサ内の水が補充されないままでセンサ部に直射日光があたる状態になるとセンサ本体が熱で変形してしまう場合があります。必ず水は補充て
頂くようにお願いします。

 

②圧力センサの取り付け部の藻が湧く場合があります。その場合は清掃をお願いします。

 

③ポーラスカップの部分が破損する可能性があるため、埋設状態で地上部に横向きの力をかけないようにしてください。

 

④AC電源への接続ケーブルを植物体の一部と間違えて切断しないようにしてください。

 

設置に必要な物

ログBOX 拡張ボード 水(脱気水) ビニール 100V電源

 

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