制御への糸口

あぐりログは、その名前が示す通り。。。「記録する事」が目的のシステムです。
環境を計測して、計測した結果を蓄積し、見たい日時の環境を数値やグラフで見る事ができるというものです。

CO2

ここで、CO2濃度が下がっている部分は、大気の400ppmよりも遙かに薄くなっている事が判ります。
でも、このハウスの中で行っているのは、このCO2濃度の低下の原因となる光合成を行っている作物が栽培されている訳で、このモニタリング結果から、収量をあげる為や品質を良くするために、より光合成を促進させるために、CO2を補給することを検討するという段階に入っていくことになります。

CO2を発生させる装置に、CO2濃度が「下がっている」から、CO2ガスを出して。。と命令を送り、目的の濃度に達したら「もういいよ」と命令を送れば人の手に因らずにCO2濃度を保つことが可能になります。
更には、日射が無い時にCO2濃度を上げても効果は無いので、それも併せてCO2ガスの発生をオンオフできるようになれば、より効果的になります。

いわゆる「環境制御」です。

あぐりログは「制御」はできますか? という質問を時折受けます。
しかし、現状はあくまでモニタリングシステムなので、その段階の機能は持っていません。

じゃぁ、制御の段階に行くまでに必要な事は何か?

計測はできていますから、その値を用いてどうするかを判断して、判断した結果をゆだねる装置に命令を送るという事になります。
判断はどこで行うべきか。。。
ログBOXは計測する機能だけで、計測されたデータを蓄積していません。
すべてを蓄積しているのは、あぐりログサーバです。

1つには、ログBOXにデータ蓄積できるようにしてそこで判断して機器に命令を送る。
1つには、あぐりログサーバで判断して、結果をログBOXに送りそれから機器に命令を送る。

前者は現在の仕組みを大きく変える必要があります。
そして、個々のBOX内のデータ保全を検討する必要が出てきますし、BOX自体を高機能化していく流れになります。

後者は現在の仕組みを大きく変える必要はありませんが、あぐりログサーバからログBOXに対して命令を送りこむ通信路を造る必要があります。
しかし、データはサーバに集約されますから、保全は安定的に可能です。

個々のBOXは、機器としては過酷な環境下に置かれますから、計測と命令中継に特化する事で、より簡略化を目指せて、より低廉にする事も可能になります。
なので、方向としては後者を前提として検討していきます。
ちなみに、現状でもBOXを保守する為に、ログBOXはVPN(Virtual Private Network)を組んでいて、必要に応じてこちらから入り込んで、ソフトウェアを入れ替えたりする事ができるようにしています。
先ほど言っていた
 通信路
は既にあるわけです。(^_^)/

これが「制御への糸口」でした。

このVPNをどうやって実現しているかは、又の機会に紹介します。
# OpenVPNというソフトウェアで実現させてもらっています。

制御への糸口があるので、まずは。。。
CO2センサーの校正ができるようにする事を考えます。
子細はまた。。。