「スマート農業」とは何なのか?

 

こんにちは。

IT工房Zにjoinして早いもので半年が経過しましたnakazawaです。社会人生活も2年目に入ろうかとしています。

最初のころに比べて日々の業務に関して多少の慣れは出てきましたが、言語・ハードウェア・デザイン・ライティング・農業について等々まだまだ知識が足りない・実力不足とひしひし感じます。

会社の一戦力になれるように精進しなくてはいけません。

 

今回は「スマート農業」について。

 

あぐりログサービスのプロモーションとして、このHPでもSNSでも「スマート農業」という言葉をよく使っています。

 

単純に分節で分けると「スマート」な「農業」。

これだけでは、意味がよく分かりませんよね。

 

「スマート」な「農業」っていったい何なのか。

アウトプットとして解説していきます。

 

 

スマート農業とは?

 

「スマート農業」は実は農林水産省が直々に推進しているプロジェクトです。

 

農林水産省「スマート農業の実現に向けた研究会」のページではスマート農業は、「ロボット技術やICTを活用して超省力・高品質生産を実現する新たな農業」と説明されています。

 

要するに、今では様々な場所・場面で活用されているロボットやIoTの技術を農業にも取り入れて、より少ない労力で生産量を確保し、さらに品質を向上させようというものです。新しい技術を農業に応用して、生産性と作物の品質を向上させるということです。

 

 

なぜ、スマート農業が必要なのか?

 

農業分野では労働人口がどんどんと減少している上に、現場の作業には人手が多く必要であったり、熟練者にしかこなせない作業が依然として沢山残っています。そこで、省力化と負担軽減が大きな課題となっています。

 

農業に限った話ではありませんが、労働力が減っていくということはこなせる作業の量も減っていくということ。

各人が長時間どれだけ集中して作業をしても、いつか限界はやってきます。それは、維持できる生産量・品質にも限界があるということです。

 

また、農業従事者には高齢者の方が多く、技術が継承されず失われてしまうのも大きな問題となっています。技術が継承されず失われてしまえば、新規の従事者はまた一からノウハウを積み上げていく必要があり、就農のハードルが上がる上に全体から見て非常に非効率的です。

 

そこで、ロボットやIoT、最近ではAIの技術を利用して、作業の生産性を向上する取り組みが「スマート農業」です。一般的な「スマート農業」の取り組みをいくつか以下にピックアップしてみます。

 

・ロボットの導入による省力化(人が作業しなくて良い)

・自動運転トラクターなどのロボット導入による大規模栽培(人間では不可能な作業量の確保)

・ロボット導入による危険からの解放(危険な作業をロボットに任せることができる)

・センサーを利用した精密なデータ収集による作物の品質向上・収穫量向上(経験則に依存しない・熟練者でなくともある程度の判断ができる)

・過去データの蓄積による作業の精密性の向上(集まったデータを分析し、作業方針の参考にできる)

・環境を数値化することで、管理者は指示を出しやすく、指導者は指示を出しやすくなる(管理・指導の省力化)

・生産の状況を、明確なデータによって示すことができる(消費者も安心して生産物を購入できる)

 

例えばあぐりログでいえば、センサーを利用してハウス内の環境値の精密な値が分かるようになっています。自分のハウスの環境データを他ハウスと見比べることで、自分のハウスは何が違うのか「具体的な数値として」すぐに分かります。生産量・品質ともに優れているハウスのデータと見比べれば、ノウハウが蓄積されていなくとも、熟練者でなくとも、ある程度の方針を立てることができます。よって「労力」や「時間」をかけずとも、作物の収量向上・品質向上が可能になるということです。優れた収量・品質を記録したデータは、知識財産として価値を持つ可能性もあります(売買がなされる)。

 

また、営農指導をする立場の方にとっても、あぐりログのようなIoTの導入はとても労力の節約になりえます。直接農場に赴いて指導を行う場合、一日に回れる件数というのは限られます。しかし、画面上でハウスのデータを確認することができれば、数時間もあれば何十もの農場のデータを確認し、正確な指示を出すことができます。いままで使っていた移動時間はすべて他の業務に回すことができるようになるのです。

 

このように「スマート農業」は技術を利用して、農作業を「省力化」かつ「精密化」するものです。

 

あぐりログのスマート農業。

 

弊社ではドローンを飛ばしているわけではありませんし、自動運転トラクターのようなロボットを製作しているわけではありません。

 

あぐりログは環境データを見える化して、生産者さんに環境を知ってもらおう、というデバイズ。PCやスマートフォンで計測値をお手軽に確認できるようにすることで、先に述べたようなスマート農業のメリットを生み出しています。

 

ここからは個人的な考えですが、あぐりログのようなデバイズの向かう先にはやはり「環境制御」があると思います。

計測したデータに基づいて、PC一つで複数の機器を制御する。または、自動的に複数の機器が連携して作動する。

 

ASCIIさんにも記事にしていただきましたが、弊社はそんなデバイズをスマート農業の機器としてはお手軽な値段で提供しています。最先端の技術として「環境制御」がありますが、その前のステップとしてまずモニタしようという考えです。

 

およそ10万円で農業をIoT化する「あぐりログ」を見た

 

ハウスモニタリングシステムが一般に普及しているかというとそうではないので、本格的な環境制御の前にまずは「5分で始めるスマート農業」「カンタンでラクなスマート農業」として、間接的な環境制御である「モニタリングによる見える化」の普及をこれからも目指していきたいです。